臆病なライオン達

宇宙視点の変わり者のブログ。自然、健康、メンタルを中心に書きます。

ミッキー1回忌

12年連れ添ったヨークシャーテリアのミッキーが2017年に旅立った。

1回忌を迎えた2018年。

不思議な経験をしたのでブログに残したいと思います。

 

 

 

ミッキーが旅立つ前後の日を振り返る。

2017年7月9日(日) ミッキーの弱弱しい言葉が聞こえた。

ミッキーは腎臓を悪くして病院へ通っていた。

初めは薬だけだったけど食が細くなってから水分を皮下注射。

その注射をすると背中に水分300ミリ分のコブができて痛々しかったのを覚えてる。

だから家まで10分ほどミッキーを抱っこして帰ったっけ。

 

ミッキーは実家で暮らしていたので最後に会ったのは旅立つ2日前。

普通に歩くことさえできなくなっていた。

 

ふとした瞬間にミッキーが母の足元にへたり込んだ。

へたり込んだミッキーを見て「もうだめだ。」と言っているように私は感じてこみ上げる涙を必死にこらえた。

今思うとその時感じたミッキーの言葉は間違っていなかったとわかる。

 

まさか2日後に旅立つとは思わなかったのでいつも通り「またくるね。」と言って私は実家を後にした。

 

7月10日(月) ミッキー入院。

この日、具合が悪くなったようで病院に入院させたと母から連絡がきた。

私は仕事だったので次の日の午後に様子を見に行くことに。

 

7月11日(火) 病院が開くまでがんばったミッキー。

9時すぎに母から電話がかかってくる。

その時点で電話に出るのが怖い。

なぜなら病院が9時からだから。

イヤな予感しかしない。

恐る恐る電話に出た。

 

母は号泣していた。

やっぱり・・・何も聞かなくてもわかる。

ミッキーだ。

 

病院の人いわく、朝は息があったけど30分後に見たら旅立っていたと。

私は電話しながら号泣した。

妻もいたがそんなことは関係ない。

泣けるだけ泣いた。

声なのかうなり声なのかわからない音を吐きながら泣いた。

 

とにかく悲しかった。

悲しみと同じくらい後悔した。

もっといっしょにいればよかった。

もっと散歩してあげたかった。

前日に会いに行ってあげればよかった。

これでもかと自分を責めた。

 

2日前にミッキーから感じた「もうだめだ。」という感覚。

その感覚が本当ならミッキーは旅立つ時を病院が開く9時までがんばっていたことになる。

家族の誰かが来るのを朝まで必死に待ったんだ。

でも来たのは病院の人。

がっかりしてそれ以上はもたなかったんだろう。

 

なぜわかるか?

そんな気がするから。

ミッキーとは言葉では話はしてないけど話せたから。

 

ごめんねミッキー。

最後に一緒にいてあげられなかったよ。

 

行き場のない後悔と悔しさしか残らなかった。

 

実家に帰って冷たく横たわるミッキーを見ても悲しくはなかった。

泣きつくしたこともある。

でも私は知っていた。

 

命は一旦幕を閉じるが、また幕が開く。

時計が1周するようにミッキーは1周しただけ。

すぐに新しい1周が始まる。

 

自分に対しては後悔とか責める気持ちがあるけどミッキーに対しては今までの感謝と新しい船出を祝福する気持ちだ。

ミッキーは次の旅へ出発した。

だから旅立ったミッキーを見て初めて言った言葉はいつも通り「ただいま」だった。

 

7月12日(水)火葬~最後のお別れ。

せめてもと思ったのと懺悔の意味も込めて会社は無理に休ませてもらった。会社の人には深く頭を下げて感謝を述べた。

この日に火葬をするということでそれまではミッキーからひと時も離れなかった。

前日の夜から火葬をするまで。

 

寝るときは昔みたいに一緒に寝た。

あまり寝れなかったから思い出話をたくさんした。

後悔してることも話して謝った。

一晩中きれいな身体を撫で続けた。

朝は大好きだったひなたぼっこもさせてあげた。

最後の散歩もした。全部抱えてたけどね。

ありがとうをたくさん伝えた。

 

火葬は思い出の品を入れてあげた。

さいころから大好きだったおもちゃとずっと使い続けたリード。

それとミッキーがよく安心して寝てた私のジャージの上着も。

 

 最後のお別れとなると私はもちろんのこと、一緒に来ていた両親と妻もミッキーに声をかけながら泣いた。

きっと向こうでもおもちゃで遊んで散歩して疲れたらジャージの上で寝るだろう。

そう思うと笑顔になりながら泣いた。

 

ミッキーが灰になる間、私はずっと煙を見続けた。

見続けないといけないような気がしたから。

散歩の初めの10秒ダッシュのように煙はどんどん上へ上へと昇って消えた。

 煙が上がり続けている間がミッキーとの本当のお別れだ。

これでもかというくらいミッキーに感謝を送った。

 

その横で何も言わずにただただ居続けてくれた妻。

感謝しかない。

 

火葬をする前の晩、ミッキーに誓ったことが3つある。

自分の時間を全て自分の意志で使えるようになること。

ミッキーが息を引き取る瞬間一緒にいられなかったことを後悔している。

仕事が悪いんじゃない。

自分の時間をコントロールできない仕事をしている自分が悪い。

だから自分でコントロールできる仕事をする。

実現するには独立しかない。

2018年7月現在まだ実現していない。

 

自然療法の確立。

私の中には「病気は不自然のサイン。不調は自然に任せる。」という考えがある。

にもかかわらず、ミッキーを病院に連れて行ってしまった。

病院は西洋医学

目の前の穴をふさぐ医学。

個人的には不自然さを感じるので好きではない。

 

私の知識不足。経験不足だ。

 

今日が最後の日だと思って全力で生きる。

とにかく後悔だらけ。

ということは、やらなかったということ。

なぜやらなかったか?

また明日がある。いつかやればいいというぬるま湯根性で生きてきた。

その1つの結果がミッキーに対する後悔だ。

 

もうこんな気持ちになるのはイヤだ。

後悔なんかしたくない。

明日自分がベッドから永遠に目覚めないかもしれない。

だから今日全力で生きるんだ。

 

って誓った。

でも1か月もしたら忘れていつものぬるい毎日を過ごしてるんだ。

ホントに自分はクソだと思った。

ミッキーが3つも大きなプレゼントをくれたのに気づいたら忘れてる。

オレくそったれだよ。

 

そう言いながら来月には忘れるのがオレ。

忘れる前提で忘れない方法考えたよ。

3つのプレゼントを文字にしよう。

それを見えるところに置く。

玄関、車、作業机に。

 

2018年7月11日 1周忌

この1年間はよく泣きました。

もうあれから1年が経つ。

私は毎月11日に実家に必ず帰った。

何をするわけでもないけどお線香をあげて写真に向けて声をかける。

 

母との会話はミッキーの思い出話。

そのたび2人で泣いていた。

 

半年あたりから涙が少なくなった。

だからといってミッキーを忘れたわけじゃない。

分骨してもらったキーホルダー式のカプセルと一緒に毎日眠りについている。

母がいないときはここぞとばかりにミッキーの写真を片手に泣いた。

 

ただいまーっと言ってもカチャカチャ忙しく爪の音がしないことにも慣れた。

がらんとした部屋にも慣れた。

でも実家に帰るといつもミッキーがそばにいる気がする。

錯覚でもいいんだ。いる気がするだけでもずいぶん救われる。

 

2018年7月11日(水) ミッキーと散歩へ。

この日は仕事を終えて実家に帰った。

すぐお線香をあげていつものように写真に話しかける。

ipadに入れたミッキーの全ての写真を母と一緒に見た。

子供のころから最後の写真まで。

思い出話をしては泣いた。

あの頃はこうしてた。あの頃はこうしてたと話しては泣いた。

 

思い出話に盛り上がりすぎたのか時間は7時前。

あたりはすっかり暗くなったしまった。

しかし私はこの日にどうしてもやりたかったことがあった。

それは散歩だ。

 

散歩で号泣。

ミッキーのお骨と一緒にいつものコースを散歩したかった。

一番ミッキーが喜ぶことだからだ。

ミッキーと散歩してくると言うと母は号泣。

散歩に行くときに使っていた手さげバッグに骨壺を入れて抱える形で散歩をした。

 

 出発して100メートルの電柱でおしっこ。

そこから100メートルでまたおしっこ。

そこを曲がると公園。

ミッキーは草むらが大好きで必ず草に吸い寄せられるように歩く。

公園を抜けた辺りでうんちをする。

曲がり角を曲がるとなぜか道路の向こう側に行きたがるから右左見てから渡る。

すぐのポストは他のわんちゃんのおしっこだらけで汚いから近づこうとするミッキーをよく引っぱった。

ゴミ捨て場でなかなか動かないミッキー。

 

散歩も折り返しについたころ、手が疲れたので骨壺を胸に抱えるようにした。

散歩中もミッキーに話しかけながら歩いていた。

すると胸に抱えた骨壺が温かくなった。

気のせいと言われるだろう。

そうじゃない。

 

散歩に行くときや車に乗せるときにミッキーを抱えたあの感覚がそのまま蘇ったのだ。

ミッキーを抱いている感覚と気持ちそのまんま。

私はその場で泣き崩れた。

仕事帰りの人やマラソンランナーが通る中、声を出して泣いた。

 

確かにミッキーがいたんだ。

ミッキーを感じたんだ。

頭ではわかってる。

でも確かにミッキーがいた。

 

この不思議な経験は忘れちゃいけない。

 

また11日に帰るからね。

大好きだよミッキー。